「サガラ~Sの同素体~」かわぐちかいじ

『沈黙の艦隊』から実に30年。激変した世界情勢を自分の体と作品をフィルタにして取り込むような作品を沢山描いてきたかわぐちかいじ先生も御年70歳を超え、なお一層研ぎ澄まされ、奥深い物語を構築しようとしています。

サガラというのは、今もってなお全くその正体が描かれていない男のコードネームです。警察官をしていた頃にその資質と働きを見出され、単身エルサレムに送られて5年をすごしたのちに日本に呼び戻された、その彼の役目は日本にクーデターを起こそうとしている男とそのグループの動きを探り、封じること。

対照的に、その対象者となる元陸上自衛隊三等陸佐の成瀬完治は、その素性、経歴、そして部下たちとの関係性まですべてが読み手側に詳らかにされているのです。国際情勢、そしてネットや通信機器などの最新のシステムやインフラをきちんと取り入れて、迫真に迫る勢いの深い物語を送り出してくださっています。

イランで孤立した成瀬らが、アフガニスタンへのがれていく逃避行。社会正義的には、彼らは『悪』に近い存在なのかもしれません。しかし、その真摯な思いと生き延びようとする姿は、いろいろな課題を現代に生きる私たちに突き付けているようにも思います。PRサイト:おねえさんとなつやすみ

ダイヤのA

週間少年マガジンに連載中の野球マンガです。主人公の野球に対する想いが伝わるいいマンガです。何よりも各キャラクターがとても魅力的です。また、作品中で出てくる知識も参考になるものがあります。現実離れした超人野球マンガではなく、共感の持てる内容になっています。連載から随分の年月が経ちますが、回を重ねる毎におもしろくなっている気がします。毎回だれることなく面白いストーリーです。

野球を知らない、やったことがない人でもキャラクターの魅力もあり楽しく読むことができるマンガです。様々な名言も含まれており、心を打つ場面が多々あります。そして、何よりも主人公の成長を感じられるのがこのマンガの良いところです。主人公の沢村栄純は才能こそあるものの天才ではありません。その主人公が多くの失敗と挫折を繰り返して成長していくストーリーは読み応えがあります。失敗を糧に確かな成長が感じられます。正にスポーツマンガの王道を行っている作品です。PRサイト:カラミざかり